2012年 12月 27日
2012年12月27日 般若心経をひも解くセミナーお知らせ |
●般若心経をひも解くセミナー
般若心経ひも解き。
初めての方にもわかりやすくお話頂きます。
●時 : 2013年1月12日(土)~14日(月・祝)
●参加費:38,000円
●講師:宮島基行先生
●主催:公益財団法人いのちの森文化財団
詳しくは以下ホームページをご覧下さい。
http://inochinomori.or.jp/?page_id=287
高野山真言宗阿闍梨 南山進流声明第一人者 宮島基行阿闍梨 講義より
経題「仏説摩訶般若波羅蜜多心経」
般若心経が説法された背景について
はじめに、経題に「仏説」(お釈迦様説)と書かれておりますが、
説法シーンの最初にお釈迦様がいきなりご発言され出したわけではありません。
普通お経には、どんなシーン、どんな場面でどんな風にして説かれていたのか…
①いつ、②誰が、③どこで、④誰に、そして⑤何を説いたのかということが書かれています。
しかし、いま皆様が読まれている般若心経は、
その背景部分①~④が書かれていない小本です。
そこで、他に数種類存在する、もう少し長い版の般若心経で補足して、お話しいたしましょう。
まず①いつ説かれたのかと言えば、それは「あるとき」…空の教えがよく説かれた、第二転法輪の頃。
②誰が、と言えばお釈迦様なのですが、
般若心経本文は、観音様が大長老舎利子(しゃりし)尊者に答え、話された教えになっています。
しかし実は、お釈迦様がその場で最後に「善いかな、善いかな」と讃えられたのです。
正しい教えでよく出来たと認定されるのです。
お釈迦様がその教えをだめだとおっしゃられたらアウトですが、でも良かったとおっしゃられたので、
それでこの観音様の教えは仏の説にふさわしいということになっているのです。
③どこで、…当時インド一の大国・マガダ国の主都、王舎城近郊の霊鷲山上で、
④誰に、…舎利子長老や大比丘衆、諸大菩薩方高弟のみに対して、
⑤般若の心臓真言とその修行法が説かれたのです。
そもそも師のお釈迦様の前なのになぜ弟子の観音菩薩が般若心経を説かれたかというと、
舎利子長老から質問を受けられたからです。
そこには大比丘衆、諸大菩薩などすごいお弟子様のみがおられました。
つまり特別で高度な教えが説かれた、ということにもなります。
心経の「心」とは心臓 … 般若の心臓、つまり特別で秘密な御真言のことです。
般若心経は、般若波羅蜜多の三昧(さんまい)修行をするための御真言を
心臓のようにくり返しお唱えする方法が説明された、
身内の高弟に対する真言の秘密の伝授会ということになります。
般若心経はこうして説かれた
般若心経が説かれた場面ですが、インドの首都王舎城の近郊の霊鷲山(りょうじゅせん)という山の上で、
お釈迦様が高弟にかこまれお坐りになられていて、
近くに右腕であられる舎利子長老、菩薩衆の中には観音様もおられたという場面で、
菩薩様や大変優れた特別な高弟のみの中で説法が行われました。
街中での説法と異なり、山の上はあまり広くなく、登山も楽ではないので、
一般の方々が多勢来ることは出来ませんでした。
また、霊鷲山上では他の般若経もたくさん説かれました。
そんな説法の場でお釈迦様は、
説法せず「甚深光明」「不思議解脱」とも言う深い深い悟りの三昧・座禅に入って行かれるのです。
いつもなら説法が始まるはずが、この時は静かに深く三昧に入られたので、
皆これから何が起こるのだろうかと、高弟方も、固唾を飲んで見守って居られたのですね。
般若心経が説かれる直前、実はこういう状況だったのです。
般若心経を読経する時や勉強するときは、そういう状況を理解しておくことも大切です。
さて、すぐれた修行者の人がそこで深い座禅に入られたり、
そこで何か修行をされるということは、回りにいる方たちにすごく精神的な良い影響を及ぼすことになります。
これは逆を考えたらよく分かりますが、
例えば自分の横にものすごくイライラしている人が座っていたり、
自分のことをものすごく恨んでいる人がたまたま横にいたら、
私たちは変な「気」を相手から受けるんですね。
それと同じで、お釈迦様がそこで深い境地に入られたということになったら、
その場の方々に、それだけで何にも言わなくても、
精神的に普通では考えられない影響力が発生しているわけなんです。
そこに無関心で鈍い人がいたなら何にも感じられないかもしれないのですが、
この場面にいらっしゃるのは舎利子長老や観自在菩薩といった高弟の修行者方ですから、
お釈迦様が不思議解脱という深い深い悟りの三昧の状態に入られたのを、もろに感じられるわけです。
皆な修行の達人みたいな方ばかりですから感じられるんですね。
その中でも、すごい影響力を一番感受され、三昧修行が深まったのが観自在菩薩様でした。
それでこの場面では舎利子長老よりも、
まず先に観音様の方がお釈迦様の深い状態をよく感知されたのです。
観音様も普通はそこまで深くない状態ですが、
この時お釈迦様が深い状態に入られた影響で、
般若波羅蜜多の心臓…真言念誦行を深めることができたんですね。
般若心経ひも解き。
初めての方にもわかりやすくお話頂きます。
●時 : 2013年1月12日(土)~14日(月・祝)
●参加費:38,000円
●講師:宮島基行先生
●主催:公益財団法人いのちの森文化財団
詳しくは以下ホームページをご覧下さい。
http://inochinomori.or.jp/?page_id=287
高野山真言宗阿闍梨 南山進流声明第一人者 宮島基行阿闍梨 講義より
経題「仏説摩訶般若波羅蜜多心経」
般若心経が説法された背景について
はじめに、経題に「仏説」(お釈迦様説)と書かれておりますが、
説法シーンの最初にお釈迦様がいきなりご発言され出したわけではありません。
普通お経には、どんなシーン、どんな場面でどんな風にして説かれていたのか…
①いつ、②誰が、③どこで、④誰に、そして⑤何を説いたのかということが書かれています。
しかし、いま皆様が読まれている般若心経は、
その背景部分①~④が書かれていない小本です。
そこで、他に数種類存在する、もう少し長い版の般若心経で補足して、お話しいたしましょう。
まず①いつ説かれたのかと言えば、それは「あるとき」…空の教えがよく説かれた、第二転法輪の頃。
②誰が、と言えばお釈迦様なのですが、
般若心経本文は、観音様が大長老舎利子(しゃりし)尊者に答え、話された教えになっています。
しかし実は、お釈迦様がその場で最後に「善いかな、善いかな」と讃えられたのです。
正しい教えでよく出来たと認定されるのです。
お釈迦様がその教えをだめだとおっしゃられたらアウトですが、でも良かったとおっしゃられたので、
それでこの観音様の教えは仏の説にふさわしいということになっているのです。
③どこで、…当時インド一の大国・マガダ国の主都、王舎城近郊の霊鷲山上で、
④誰に、…舎利子長老や大比丘衆、諸大菩薩方高弟のみに対して、
⑤般若の心臓真言とその修行法が説かれたのです。
そもそも師のお釈迦様の前なのになぜ弟子の観音菩薩が般若心経を説かれたかというと、
舎利子長老から質問を受けられたからです。
そこには大比丘衆、諸大菩薩などすごいお弟子様のみがおられました。
つまり特別で高度な教えが説かれた、ということにもなります。
心経の「心」とは心臓 … 般若の心臓、つまり特別で秘密な御真言のことです。
般若心経は、般若波羅蜜多の三昧(さんまい)修行をするための御真言を
心臓のようにくり返しお唱えする方法が説明された、
身内の高弟に対する真言の秘密の伝授会ということになります。
般若心経はこうして説かれた
般若心経が説かれた場面ですが、インドの首都王舎城の近郊の霊鷲山(りょうじゅせん)という山の上で、
お釈迦様が高弟にかこまれお坐りになられていて、
近くに右腕であられる舎利子長老、菩薩衆の中には観音様もおられたという場面で、
菩薩様や大変優れた特別な高弟のみの中で説法が行われました。
街中での説法と異なり、山の上はあまり広くなく、登山も楽ではないので、
一般の方々が多勢来ることは出来ませんでした。
また、霊鷲山上では他の般若経もたくさん説かれました。
そんな説法の場でお釈迦様は、
説法せず「甚深光明」「不思議解脱」とも言う深い深い悟りの三昧・座禅に入って行かれるのです。
いつもなら説法が始まるはずが、この時は静かに深く三昧に入られたので、
皆これから何が起こるのだろうかと、高弟方も、固唾を飲んで見守って居られたのですね。
般若心経が説かれる直前、実はこういう状況だったのです。
般若心経を読経する時や勉強するときは、そういう状況を理解しておくことも大切です。
さて、すぐれた修行者の人がそこで深い座禅に入られたり、
そこで何か修行をされるということは、回りにいる方たちにすごく精神的な良い影響を及ぼすことになります。
これは逆を考えたらよく分かりますが、
例えば自分の横にものすごくイライラしている人が座っていたり、
自分のことをものすごく恨んでいる人がたまたま横にいたら、
私たちは変な「気」を相手から受けるんですね。
それと同じで、お釈迦様がそこで深い境地に入られたということになったら、
その場の方々に、それだけで何にも言わなくても、
精神的に普通では考えられない影響力が発生しているわけなんです。
そこに無関心で鈍い人がいたなら何にも感じられないかもしれないのですが、
この場面にいらっしゃるのは舎利子長老や観自在菩薩といった高弟の修行者方ですから、
お釈迦様が不思議解脱という深い深い悟りの三昧の状態に入られたのを、もろに感じられるわけです。
皆な修行の達人みたいな方ばかりですから感じられるんですね。
その中でも、すごい影響力を一番感受され、三昧修行が深まったのが観自在菩薩様でした。
それでこの場面では舎利子長老よりも、
まず先に観音様の方がお釈迦様の深い状態をよく感知されたのです。
観音様も普通はそこまで深くない状態ですが、
この時お釈迦様が深い状態に入られた影響で、
般若波羅蜜多の心臓…真言念誦行を深めることができたんですね。
by chanomaru
| 2012-12-27 10:34
| セミナー